会社のミーティングや会議などで、誰かの出した意見に必ずこういう反応をする人って、いませんか?
「でも、それって現実的に考えて難しいですよね」
「いや~、でも実際どうやってするんですか?難しくないですか?」
そう、とにかく、「現実的に」「実際」は「難しい」という否定から入る人。
どれだけ具体的に方法を示しても、
「いや実際には無理ですよね、難しいですよね」
と片付けようとする人。
自分は現場の状況をよく理解している、現実検討能力がある、ということを示したいのか。
「意見を出してください」と言っておきながら、意見が出されると「いや無理でしょ、難しいでしょ」とつぶそうとする人っていませんか?
私の会社にもいるんですよね…。
ただでさえモチベーションの上がらない会議が、そういう人のネガティブな意見でますますやる気を失ってしまいます。
否定的な反応ばかり返ってくると思うと、参加者も「じゃあもう何も言わない」と気持ちが閉じていきますし。
何かの企画会議だったとしても、結局、新しい意見が出ずに「じゃあ前回と同じ方法で」という結論になってしまうことも多々ありました。
それでは、新しいものが生まれないだけでなく、会議そのものが無意味だな、と感じてしまいます。
◇◇◇
このように感じているのは私だけではないよう。
先日、後輩男子が企画したミーティングは、ブレインストーミング法で行われました。
ブレインストーミング法とは
ブレインストーミング法とは、アレックス・F・オズボーンが考案した発散技法のひとつです。
参加者は自由にアイデアを出し、そのアイデアについてすぐに評価をしません。
十分にアイデアが出たら、「独自性」と「可能性」を軸に評価をします。
ブレインストーミングの進め方
具体的な進め方は以下の通りです。
①準備
ブレインストーミングのルールを説明し、参加者に伝えます。
また、会議の目標やテーマを決めます。
②アイデアの出し合い
参加者は自由にアイデアを出し合います。「実際にできるのか」などは考慮せず、思いつくまま、自由に発言します。
③アイデアのフィードバック
アイデアが十分に出されたら、アイデアについて自由にコメントしたり、質問をします。批判的なコメントに偏らないようにしましょう。
④アイデアの評価
アイデアについて整理し、評価をします。具体的に実行していくために、アイデアをどのように活用するかも考えます。
ブレインストーミングのメリット
ブレインストーミング法を採用することでのメリットは、主に3つあります。
①さまざまなアイデアが出る
批判や評価をされずに自由にアイデアを出すことができるので、発言が活性化されます。
実際私も、先日の会議では「こんなことを言っても否定されるかな」という抵抗感がいつもより少なく、自分のアイデアが出しやすかったなと感じました。
②参加者の意欲の向上
①とも関連していますが、「自由に発言していい」という雰囲気は、参加者の意欲やモチベーションアップにつながります。
「参加している」という実感があると、会議の内容についてもきちんと考えよう、と思いますよね。会議の質が違うよなーと思いました。
③アイデアの質が高まる
出されたアイデアをそれぞれが共有し、組み合わせていくことで、さらに新しいアイデアが生まれ、アイデアの質が高まります。ブレインストーミングを集団で行うことの意味のひとつでもあります。
「アイデアを具体的に活用するためにどうするか?」と考えるとき、組み合わせる素材(アイデア)は多いほうがいいですよね。
◇◇◇
「どうでしたかね?この方法?」
会議が終わって後輩くんが聞いてきました。
「私はいいと思うよ。
でも、それでも否定から入ろうとする人はいるね。慣れてないから仕方ないのかもしれないけど。
少しずつこういうやり方も入れていくといいんじゃないかな」
すぐに雰囲気は変わらないかもしれないけれど、これが新しい風になるといいなと思ったのでした。
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