昔ながらのドライフルーツ、「干し柿」。
幼い頃は祖母が干し柿をベランダにつるして作っていた記憶がありますが、最近はまったくと言っていいほど食べなくなりました。身近に作っている人もいないし、かといって買うほど食べたいわけでもなく…。
そんな折、昨年末に知り合いから干し柿をもらいました。久しぶりに食べたらそのおいしいこと。そして、4歳娘も人生初の干し柿デビューを果たしたのですが、「おいしい!」と好反応でした。
干し柿って簡単に作れるのでしょうか…作ったことのある方、いらっしゃいますか?
ちょっと興味が湧いたので、干し柿について調べてみることに。
基本の干し柿の作り方
渋柿があれば、3~4週間で家でも簡単に作れるそう。
特別な道具もいりません。
用意するもの
- 干し柿用の渋柿
- 包丁かピーラー(皮をむく道具)
- ひも
1,皮をむく
包丁やピーラーなどで皮をむきます。
水分を蒸発させやすくするため、できるだけきれいにむきましょう。皮が残るとその部分の乾燥が遅れ、食感も悪くなります。
ただし、ヘタと果柄(果実の枝になっている部分のこと)はつるすところとして使うので切り落とさないように!
皮をむいた後、柿の重さを計っておきましょう。干していくうちにどのくらい水分が減ったかがわかり、出来上がりの目安になります。
2,柿をつるす
1個1個の間隔を開けて、柿どうしがくっつかないように干します。くっついたまま干すとそのまま乾いてしまい、離すときに破れて形が悪くなったり、そこから傷んだりしてしまいます。
竿などにぶらさげて、高いところから干しましょう。重みで地面に落ちてしまわないように注意。
竿がない場合は、ハンガーにひもをつけてぶら下げたり、ピンチ付きの洗濯物干しにそのまま一つずつはさむのもOK。移動もさせやすく便利です。
3,干し上がるまで
干す場所は、屋外で風通しのよい場所にしましょう。屋根のあるところだと、雨に濡れる心配もありません。
干すタイミングは、晴れて乾燥した気候のときがベスト。地域にもよりますが、11月以降の肌寒さを感じるようになる季節がいいでしょう。暖かく湿気の多い時期だと、カビが生えやすくなります。
1週間から10日ほどして表面が乾いてきたら、やさしく押して柿を平たくします。硬いところがあればもみほぐしましょう。食べるものなので、清潔な手でおこなってくださいね。
3~4週間ほどたち、好みの硬さになったら取り込みます。干す前の重さを比較してもよいでしょう。
重さの目安
柔らかめが好みの場合:干す前の半分の重さ
硬めが好みの場合:干す前の3分の1~4分の1の重さ
4,保存
硬く乾いた干し柿なら、低温の室内で半月ほど保存できます。
長期で保存したい場合は、ポリ袋に入れて冷凍するのがおすすめ。
柔らかめのものはカビが生えやすいので、早めに冷凍を。
糖度の高い干し柿は完全に凍らないので、食べるときは自然解凍でOKです。
どうして干し柿は渋柿を使うの?
ずっと疑問に思っていたのですが、どうして干し柿は渋柿で作るのでしょう?
ふつうの柿(甘柿)ではダメなのでしょうか?
答えは、「渋柿のほうが甘味の強い品種が多いから」なんです!
甘柿は、干し柿にしても渋柿で作る干し柿ほど甘くならないのだとか。
渋柿が干し柿になると甘く感じられるようになるのは、渋みのもとになるタンニンという成分が、干している間に水に溶けない形になり、糖分の甘みだけを感じられるようになるから。
つまり、渋柿には渋みの成分も多く含まれていますが、甘みの成分も甘柿以上に含まれている、ということですね。
甘柿はもったいないから干し柿にしないのかな?なんて思っていましたが、違いました(汗)。
そのまま食べるもよし、和洋の料理に使うもよし、の干し柿。
意外と簡単に作れそう!?
次の秋には挑戦してみようかな…!
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